吐き気や嘔吐が止まらない。つわり時の重度妊娠悪阻の治療とは

妊娠初期のつわりの症状には吐き気や頭痛、倦怠感などがありますが、ほとんどの場合が妊娠16週を過ぎたあたりから自然と症状が落ち着いていきます。

しかし食べ物も食べられず、飲み物も飲めず、1日中嘔吐を繰り返しているような状態になると、「重度妊娠悪阻」という病名が付き、入院治療が必要になります。

全体の妊婦の約1%が陥ると言われている重度妊娠悪阻とは一体どのようなものなのでしょうか。

重度妊娠悪阻の治療とは

重度妊娠悪阻の原因は明らかにされていませんが、つわりがひどくなった時点で重度妊娠悪阻にならないように早めに病院で治療を受けることが大切です。

しかしそれでも重度妊娠悪阻になってしまったときは、どのような治療が行われるのでしょうか。

食事による治療

妊娠初期は特にお腹の赤ちゃんのことが気になり、母体が「栄養のあるものを食べなければ」と一生懸命になりがちです。

そしてつわりのせいで食べられないと、心配で仕方なくなる。

しかしこの時期は母体の栄養不足が胎児に影響することはありません。

栄養バランスは考えず、自分の好きなもの、食べられるものを1日に5~6回に分けて食べるようにします。

空腹状態や満腹状態は吐き気を増幅させる原因になりますので、そのような状態にならないように気をつけながら食事を摂っていく治療法です。

安静による治療

重度妊娠悪阻の基本的な治療法は、「安静にすること」です。

自宅にいると何かとやらなければならないことが出てくるので完全に安静にして過ごすのは非常に難しいものです。

入院してしまえばストレスを感じることもなく安静に過ごすことが出来るので、そういった意味で入院を勧める医師もいるようです。

輸液・薬物による治療

重度妊娠悪阻に陥ると脱水症状を起こしているケースがほとんどなので、それによるめまいや口の渇き、頭痛などの症状が現れます。

必要な水分と塩分を補給するため、ビタミンB1を含む輸液の点滴療法が行われます。

胎児への影響を考慮して薬物はあまり使用されませんが、症状が重度の場合は制吐剤や漢方薬などの投与が行われる場合もあります。

手術による治療

重度妊娠悪阻の症状があまりに重く、母体への体力的・精神的な負担が大きすぎると判断された場合は、母体保護の目的で人工妊娠中絶という方法を考慮する場合もあります。

医師が手術療法を判断したタイミングを逃してしまうと、のちに後遺症を残す結果になる危険性もあるため、妊婦にとっては非常に苦しい決断となってしまうでしょう。

最後に

妊娠悪阻の症状を放置してしまうと、非常に重篤な状態を引き起こす原因になりかねません。

大切なのは周囲の言葉に左右されず、早めに判断して病院を受診すること。
そして適切な治療を受けることです。

ひどいつわりは、まれに胃がんや急性肝炎などの合併症が隠れている危険性もあるということを知っておいてください。