私のつわり体験 知られざるつわりの実態

私のつわり体験 知られざるつわりの実態

つわりの始まり。誤解のはじまり

ある日、大好きなコーヒーを飲んでいたところ、なぜかおいしくない。
体もだるいし、なにか病気にかかったかと思い、
家事をする気力もなく、数日ベッドで寝ていました。

当時、フルタイムで共稼ぎで、そもそも仕事が好きで家事が苦手な私は最小限の家事しか
していなかったので、たちまち洗濯物がたまりました。

はじめての大喧嘩

そこで主人がとうとう不機嫌になりました。
「こんなことでは、先が思いやられる。家事をしない母親なら、
一緒に子供を作ったり家を建てたりする計画を立てられない」
と激怒を通り越して悲しそうに家を出て行ってしまいました。

「体調が悪い」と私が言っても、それまでがぎりぎりの家事しかしていなかったので
言い訳の仮病だと主人は思ったようです。

私は「これからはもっとがんばる」と謝り倒し、
それ以後は体調はよくならないものの、家事をするしかないので、気力を振り絞りました。

赤ちゃんのおかげで関係修復

ところが、数日内に妊娠検査薬が反応しました。

「赤ちゃんできました」

普段メールしない私も思わず勤務中の主人にメール。
びっくりして折り返し電話してくれた主人の言葉は喜びと愛情に満ちていました。

「仮病じゃなかったんだ」
つわりだったのだと誤解が晴れて一転して家庭内は幸せな空気になりました。

しかし、まだこのときの主人は、「めでたいし、初めてのつわりだろうし、大げさに体調悪そうに言うのは大目に見とこうかな」という感じだったようです。

つわりは病気ではないし、個人差、程度差がある上に、妊娠しない人には実感できないもの。
つまり、つわりは、はたから見ていると実態がわからないものなので、
しばしば誤解の原因になるようです。

つわりを自分も夫もよく知らない時期

私は仕事をやめて自宅で過ごすようになり、家事は少し調子のいいときを見計らって、やっていましたが、ほとんどベッドで寝て過ごすようになっていました。

主人は、「つわりを言い訳に甘えて何もしなくなった嫁の話がネットに載ってる」とか、「臨月まで働く妊婦もいる。うちの母も仕事や家事をしていた。○○(私のこと)はそんな強い人間じゃないから、そこまで頑張れなくてもしょうがないけど」とからかってきたり、少し不満そうに言ってきたりしました。

マタニティブルー

夫は責めるような言い方は決してしなかったのですが、確かに私は吐くようなつわりではなかったので、こんなことくらいで寝てばかりいて自分は弱いなと思い、自分を責めて鬱状態になっていきました。

次第にマタニティブルーも襲ってきます。
自分の場合は、生理前に人が変わったように落ち込む状態と似ていて、自分なんか生きている価値がないという気分でいっぱいになりました。

体調

体調は常に吐き気と眠気。外に出かけるのも気が遠くなりそうでした。
船酔いに似て非なる感じ、なぜか私は胃がうっ血している気が常にしていました。
これという表現はないかもしれません。つわりはつわり。ぴったりには表現しようがありません。

人によって、なにがつわりの原因・遠因になるかはいろいろだと思います。
大抵つわりはにおいや味などに反応して起きるものですが、
わたしのつわりはそれにとどまりませんでした。

変わったつわり

記憶つわり、音つわりとでも勝手に造語します。
妊娠発覚直後の体調が不安定なときに、香水のにおいのする人とごぼうの鍋料理を食べたのですが、気持ち悪くなり、香水とごぼうがトラウマレベルで嫌いになってしまいました。

その人は何にも悪くないのですが、その人からメールが来るだけで香水とごぼうを思い出して吐き気がするようになってしまいまし
た。
そのときかかっていたトランスがかったR&Bのヒット曲も、聴くと吐き気がするようになりました。

周りの反応

妊娠を周りに知らせると、つわりについていろんな言葉がありました。

「気の持ちよう」
「自分はぜんぜんなかった」
「妊婦は、旦那さんに甘えていいし、旦那さんは甘えさせてあげて」
など。

ごくありふれた発言ですね。
相変わらず私も夫も、「つわりはしんどいのはしんどいだろうけど、甘え」と言う考えがどことなくありました。

さらなる周りの反応、そして

ところがある日、夫が子供のいる先輩男性に「つわりのとき奥さんどうでしたか」と質問してきました。
するとその男性は「気のせいでなく本当につらそうだったよ。よだれづわりでいつもタオルを噛んでないとよだれがあふれて困っていた」と答えたそうで、私の夫も「それは大変そうだな」と思ったそうです。


その後、臨月まで仕事をしていた夫のお母さんも「私はつわりがぜんぜんなかったけど、人によって程度差がすごくあるのよね」と言ってくれました。

夫は最初は「母は緊張感のある環境で暮らしていたから、つわりを忘れていたのだろう」と思っていたようですが、あっさりお母さん本人から「人によって差がある」と言われると、夫もそれ以上つわりを甘えとは思わなくなってきたようです。

私自身も、自分は弱くてダメだと責めてしまう鬱状態が軽減されました。
他の人からもつわりのつらさを話してもらうと、夫にわかってもらいやすいです。

長期だからケンカにも

だいたい安定期に入るとおさまる傾向のようですが、つわりが終わる時期も個人差があります。
私は安定期に入っても軽減こそされましたが、完全にはおさまりませんでした。

そんなとき、夫と買い物にでかけました。
車だから大丈夫と思っていたのですが、夫に「ちょっとこれ持って」と普段どおりにカバンや上着を渡され、それが思ったより重たかったのでつい、「妊婦に重たい荷物持たせないで」といらだってしまいました。

たいした重さでもないのに大げさに言ってしまいました。

夫はそんなことくらいで怒るのかとつられていらだってしまった様子。
「カバンも持てないくらい調子悪いなら入院すれば? 八つ当たりするのはよくない」とケンカになってしまいました。

結局、「いつも船酔いみたいな状態でいっぱいいっぱいだった」と謝ってことはおさまりました。
私は、いつも調子悪い私に合わせて気を使わされる夫の気持ちを慮る余裕がなくなっていたと思いました。

長期のつわりで気持ちに余裕がなくなったときは、そばにいる人もストレスになっています。
一緒に過ごしてくれる人のために、笑顔で気分よくいましょう。

長期といえどもあっという間

つわりのつらさは、「このつらさがいつになったら終わるのだろう」という終わりが見えないところにもあります。

それでも定期健診はめぐってきますし、赤ちゃんの成長を見る喜びとともに、時間は経っていき、やっとこさ安定期が来たと思った頃にはもう「折り返し地点」の時期にさしかかっているのです。
つらいと思っていても、過ぎてしまえばマタニティの時期はあっという間。

もちろん、つわりが深刻な人にとっては、「このつらさに耐えられないから出産をあきらめてしまおうか」とか、「もう妊娠したくない」と本気で思うほどのつらさのようですが、つわりがひどいほうが安産であるとか、賢い子が生まれるという説もありますし、時間は必ず経つものですから、医師に相談したり、いろいろな方法を試したりして、マタニティの限られた時期を過ごしてみてください。

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